すべては借りもの

2017年6月6日

 

昨日書いた話の続きです。

エコイベントで、区のごみ減量担当の方のお話を聞いてきました。

ざっくりまとめると、家庭から出るごみの約半分を占める台所ごみと紙ごみを削減する対策として、区としては、食品ロスを減らす取り組みと共に、紙ごみの正しい分別を周知していく、という話でした。

 

そこで、紙ごみの分別について、リサイクルできるものとできないものを一枚の紙にまとめた資料が配られたのですが、できないものとして「アイスクリームやヨーグルトのカップ(リサイクルマークがついていても不可)」と書かれていました。

 

これはどういうことなんでしょうか、とうちの同居人が質問したところ、物としては理論上リサイクル可能だけれども、紙リサイクルマークがついていればOKと書いてしまうと、洗いもせずに収集に出してくる不逞の輩がいるため、このように記載せざるを得なかったとのこと。

きちんと洗う人ならば紙リサイクルにしてくれていいと思います、と後からわざわざプレゼンターが私たちの席まで言いに来てくれました。

 

この件について、帰宅後うちの同居人がいいこと言いました。

 

「昔は洗う水がもったいないんじゃないかと思ってた。でも、ごみだと思うからそういう発想になるんだよね。『これは借りている食器だ』って思ったら洗うのが当然でしょ。店屋物の食器と同じ。ちゃんと洗って返さないと」

 

アイヌの伝統では、自分の妻になった女性というのは、自分のものになったわけではなく、妻の両親からお借りしていると考えるんだそうです。だから苦労させるなんてとんでもないと大切にする、と。

(そもそもが親の所有物というところはちょっとアレだけど・・・)

 

こういうマインドを生活の全てに敷衍するべきなんでしょうね。

些細なごみの一つ一つも自然界からお借りしているものだと思えば適切にお返ししないといけないなという気持ちになります。


にほんブログ村