ありものハンドメイド/春のブックカバー・秋のブックカバー
2017年4月7日
1986年、父親が言いました
「のあ子、知ってるかい? フィリピンは季節ごとに大統領が変わるんだよ。春には春の大統領、秋にはアキノ大統領」
……子供だからといってずいぶんとなめられたものです。
でも季節感は確かに大事ですよねー。
というわけで。
家にあった余り布でブックカバーを作ったのですが、ついつい春用と秋用に作り分けてしまいました。
(作り方はこちらの本を参考に、しおりは使わないので省略。)
一応自分の中にミニマリストも一匹飼っておりますので、同じ用途の物は可能な限り一つしか持ちたくないのですが、
色や柄はある程度季節に連動してないと自分でちょっとつまんないなーと思ってしまう性分なので。多分夏用と冬用も作る…。
今までは何かを作るというと、必ず布や糸を調達しに行くところから始まったのですが、最近は手持ちのものだけでなんとかやりくりしています。手前のレースのバンドは昔着ていた服から剥ぎ取ったもの。後ろの白いテープはMUJIでパジャマを買ったときに付いてきた布テープを利用しています。ハンドメイドは端切れや糸くずのゴミがどうしても出てしまうので、せめて材料だけでもなるべく新しいものを買わずに済ませたい。私の場合はこのジャンルに関して異常に素材をため込んでいるからできることではあるのですが。
さて、なんで唐突にブックカバーなのかと言いますと、以前から会社のおじさまが読み終わった文庫本をどんどん回してくださるんです。私が読み終わったら今度はまた別の人に回すので、傷めないようにカバーが欠かせません。これまでは裏紙で都度即席カバーを付けていましたが、最終的にリサイクルに回せるとはいえ、紙だと数回の使用で傷んでしまって取り替えなければならなくなるので、使わないに越したことはありません。
専用カバーを用意したことで、いちいち紙を折ってカバーを作る煩わしさからも解放されました。
一番作って良かったと思うのは、稀にではありますが、これってどう考えてもポルノだよね、みたいな本が回ってきたときです。紙だと折っている間人目に触れないかちょっとドキドキしてしまうのですが、元から出来上がっているカバーならば、そういう表紙も一瞬で包んで隠せます(笑)。
動機を作る:休日のゴミ出しをやめる
2017年4月6日
昨日の続きです。
日々の生活をZero Wasteに近づけたいのにままならない、という現状を変えるため、
理想だけでは動けない自分自身に対して、先に具体的なメリットを用意してしまうことにしました。
今まで我が家のゴミ出し担当は同居人だったのですが、ちょっと事情があり当面私が代わりにやることになりました。
燃えるゴミの日は週二回で水曜日と土曜日。
水曜日は仕事がありますので、出勤ついでに出すことに何の問題もありません。
が、辛いのは土曜日です。普段4時半起床の慢性的睡眠不足なので、休みの日くらいは時間を気にせずゆっくり寝ていたいのです。
土曜日に堂々と朝寝を楽しむためには、ゴミの発生量を減らすより他にありません。
といっても、毎回20Lのゴミ袋の4分の1程度の量なので、何もしなかったところでそもそもオーバーフローにはなりようがないのですが。ま、気分的な問題として。
(ちなみに、ゴミ袋調達担当も同居人で、近所に10Lのゴミ袋が売っていないと言っているのですが、本当かな…。うちのゴミの量に対して20L袋は完全にムダなんだけど…。)
炊事も全面的に引き受けたので、今後台所は完全に私のコントロール下に入りました。
というわけで、しばらく台所から出るゴミと親しんでみて、どの程度のことができるのか模索しようと思います。
動機は必要
2017年4月5日
かつて病状思わしくなかった頃、私は完璧な所謂ingredient Naziでした。日本語にするなら、原材料憲兵?そんな感じ。
台所に存在しない原材料名がある食品を許容することができず、当時は自分で豆乳絞ったりしていました(ま、作業自体をしてくれるのは豆乳メーカーなわけですが)。
あの頃は野菜も有機野菜じゃないとだめだったから、スーパーで買えるものなんて本当にほとんどなかった。
(といっても、当時気にしていたのは農薬や添加物だけだったので、お金に糸目さえつけなければ自然食品店で選びたい放題でしたが…。)
ゼロ・ウェイストやプラスチック・フリーを考慮するようになった今とあの頃、状況が少し似ています。
生活の場で、物は溢れるほどそこに在るのに、自分の需要に適合するものが存在しない。
ダイエタリー・ヴィーガンで(動物愛護はいまだにどう線引きしたらいいのか分からなくて、どうしても「ダイエタリー」が付いてしまう)、且つ原材料憲兵だった私は、
日々豆乳を絞り、パンを焼き、無農薬の米と野菜を求めて隣町まで足を延ばし…と、食べることに多大な労力を費やしていました。
大変だなとは思っていましたが、ほぼ完璧に遂行していました。(で、病気も概ね治りました。)
10年前厳格にできていたことが今できないのは、一人暮らしじゃなくなったからとか、労働に拘束される時間が増えてしまったから、とか生活の変化によるところも大きいのでしょうが(後は、問題の本質が若干違う、というところも)、
やはり私自身の必死さが足りないのかもしれないなぁ、などと思います。
あのときは、ちゃんとしたものを食べないと今ここに現にある苦痛が消えない、という差し迫った動機がありました。
翻って現在、ゴミが減ったらいいなぁとかプラスチック製品があると部屋の品位が下がっていやだなぁ、程度のうすらぼんやりしたモチベーションだと、忙しさや空腹にどうしても負けるのよね…。
逆に、自分にとって具体的・直接的なメリットがあれば私は動くらしい、ということは少なくとも分かりました。
なので、まずはそこから変えていこうと思います。具体的な話は次回に。
保温調理 鍋帽子
2017年4月4日
保温調理の楽さにはまった私は、保温で作れる料理は全てそうしたいと望むようになりました。
しかし、手持ちの専用鍋は一つ。
サイズ違いの「はかせ鍋」がもう一種類あるので、そちらを購入することも考えましたが、やはりお値段がね…。
実はこんな時の必殺技があるにはあるのです。
鍋の中身が煮立ったら……布団に突っ込む!
…美しくないですねー…。
しかもベッドならともかく、うちは畳に布団なので、同居人が気づかずに鍋を蹴飛ばす危険と常に隣り合わせです。
お金はかかりませんし、保温力もかなり高い(今Klean Kanteenで保温実験をしているのですが、今のところ布団に入れておくのが一番高い数字をはじき出しています)のですが、料理をしている図としての優雅さに欠けるため、あまり活用したくないと思っていました。
そんな折、図書館で見つけたのが下の本です。
載っているレシピは「固形スープの素」がごく普通に材料で使われていたりするので、私は全く活用できていないのですが、手持ちの鍋を保温調理なべにできる「鍋帽子」の作り方の本として、購入して手元に置いています。
この鍋帽子、家に使わない布がたくさん余っていたのでうっかり安易に作ってしまいましたが、最初はちょっと失敗したかなと思いました。綿入れ半纏的なものがキッチンに鎮座しているのはちょっと違和感があるのです。ものすごく所帯じみた感じになるのです。しかも、2L鍋が入れられる大きさゆえに半端なく空間を喰うので、使っていないときの置き場所にも困りました。もしこれから作ろうかなと思われる方がいらっしゃったら、とにかくインテリアになじむシックな布で縫われることをお勧めします。しまう場所も考えてから。
私は最初の頃、使い終わるといちいち押し入れの中に隠していたのですが、その出し入れと、押し入れの中がすっきりしない感じになることがストレスに感じられたので、結局食器棚の一番上、自分の目線より上に置いてしまうことにしました。
この場所ならば、普段は私の視界には入ってこないので全く気になりません(同様の理由で巨大アルマイト鍋も棚の一番上が定位置)し、必要な時にすぐテーブルの上などにセットできます。
もちろん保温機能としては申し分なく、毎日のご飯炊きその他に活躍中です。
保温調理 はかせ鍋
2017年4月3日
保温調理とは、鍋の中身の温度が上がったところで火から下して何かで包むなどし、温度が下がらない状態をキープして余熱で食材に火を通していくという調理法です。
一番のメリットは、鍋をガスにかけている時間が短縮されるので温室効果ガス排出量が抑えられ、かつ、家庭のガス料金も節約できる、というところでしょう。あとは、高温での長時間の加熱が避けられるので、栄養素が壊れにくく、健康増進に役立つ、とか。
私が特に助かるなぁと思っている点は、水の蒸発量を考慮しなくていいため味付けが楽、というところと、早々に火から下せるので、その後は落ち着いて他の料理に取り掛かれるところです。
例えばおみそ汁は材料が煮えたところで火を止め、その後に味噌を溶く、というのが古典的なやり方だと思うのですが、この時に残っている水の量が毎回まちまちなので、味見をしながら味噌を足して行って、だんだんと訳が分からなくなってくる、というのが味音痴としての毎回お定まりのパターンでした。が、保温調理の場合は、温度が上がりすぎないので、最初から味噌投入でOKなのです。レシピ通りの量で(と言っても味噌それぞれの個性もあるので加減は必要ですが)味噌を入れておけば味はおのずと決まりますし、保温が終わったころにはいい具合にゆるんでレードルでくるりとかき混ぜれば出来上がるので、わざわざ味噌を溶くという工程を入れる必要もありません。
この保温調理、初めは家にあるもので工夫してやっていましたが、やはり専用の鍋を使うのがスマートかと思い、写真の「はかせ鍋」を購入しました。もう10年位前になるのかなぁ。私にとっては結構なお値段だったのですが、扱いやすくとても便利なので、良い買い物をしたと思っています。
構造は割合に単純で、短い筒状の覆いが鍋にばねで取り付けられるようになっています(この覆い(スカート)を穿かせるから「はかせ鍋」なんだそうで。博士が開発した「博士鍋」じゃないらしい)。覆いを付けた状態で平らな場所に設置すると、温かい空気が逃げないので保温ができる、というしくみです。
私は食器棚の一角に設置用のスペースを作っています(鍋の通常の置き場でもある)。食事の支度をするときは、まずこの鍋で一品作って保温コーナーに置いてしまい、他の作業を進めます。
保温の待ち時間というものがあるので、それが長いものを作る場合は、忙しい日常の食事作りには向かないかもしれませんが、私はおおむね便利に使っています。
参考図書
元気がよみがえる適温クッキング―ついに見つけた美味しさの秘密 (シリーズ生活の知恵―食)
- 作者: 小林寛,小林正恵
- 出版社/メーカー: 窓社
- 発売日: 1998/12
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 5回
- この商品を含むブログを見る